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皮膚の働き

皮膚は表面から表皮、真皮、皮下組織に分かれ、その中に汗腺、脂腺があります。皮膚の総面積は、1万6000cuで、厚さは1.4mm、重さは体重の16%を占めています。

<皮膚の働き>
1.外部の刺激から体を守る
表皮は表面から角層、透明層、顆粒層(かりゅうそう)、有棘層(ゆうきょくそう)、基底層からなり、基底細胞が細胞分裂を繰り返しながら、表皮にむかってあがってきます。14日間かけて角層まで到達すると角質細胞となり、核をなくし、最終的に細胞は死んで、皮膚から剥がれ落ちたものが垢(あか)です。角質細胞〈ケラチン〉は、たんぱく質でできており、厚くて硬く角質細胞が表皮から剥(は)がれるまでの14日間は外部の刺激から体を守る役割をしています。他にも表皮には、色素細胞と呼ばれるメラニンが紫外線を防ぎ、ランゲルハンス細胞は異物に対して、免疫反応をおこします。

2.体温の調節
通常は、角層が体内から水分や体液が外に漏れないように保っていますが、体温が上昇すると、汗腺から汗を出すことで、体内の水分を蒸発させて体温を下げる働きがあります。また、暑い時は血管を拡張させ、寒いときは血管を収縮させて、体温を調節しています。暑い時に顔が赤くなるのは、体温を下げるために血管が拡がり、血流量が増えているからです。

3.知覚作用
熱い、冷たい、痛い、かゆいなどの感覚や軟らかい、硬いなどの感触を感じ取り、脳に伝える働きがあります。

4.皮膚の保湿
汗腺から分泌された汗と皮脂腺から分泌された皮脂が混ざり合い、保護膜となって皮膚の表面を潤し、乾燥を防いでいます。

5.ビタミンDの生成
紫外線を吸収し、ビタミンDを生成します。ビタミンDは腸管でカルシウムやリンの吸収を助け、吸収したカルシウムが骨に沈着するのを助ける働きがあり、骨の形成や成長には欠かせません。