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骨の働き

成人では、206本の骨が骨格筋や靭帯でつながれ、骨格を形成しています。骨は外から骨膜、骨皮質、骨髄となっており、骨膜は骨の栄養を保ち、骨折時には骨と骨をくっつけます。内部は細い骨組みだけの骨梁組織になっています。中心部には骨髄があり、血液をつくっています。骨には以下の働きがあります。

1.体を支える
骨には筋肉がついていて、この筋肉には立っているときに支える筋肉と手足を動かすための筋肉があります。骨と筋肉が協力しながら、静止や動作を円滑に行なっているのです。

2.血液をつくる
人間にとって必要不可欠な血液は骨の中にある骨髄でつくられています。血液の中でも、赤血球は体内に必要な酸素を全身に運び、不要な二酸化炭素を排出しています。白血球は免疫機能のひとつで、血小板は血液凝固作用があります。

3.臓器を守る
脳の周りには頭蓋骨、心臓や内臓の周りには肋骨(ろっこつ)がおおい、直接脳や内臓に衝撃が加わるのを防いでいます。

4.カルシウムを貯蔵する
体内カルシウムの99%を貯蔵し、必要に応じて血液に放出し、血中のカルシウム濃度を保っています。カルシウムは心臓や脳の働きを正常に保つ役割があり、不足すると神経の機能にも支障があらわれ、イライラしたりします。

5.骨代謝を行う
骨には、古くなった骨を破壊する破骨細胞と破骨細胞によって破壊された部分に骨を新しく形成する骨芽細胞が存在しています。この働きによって、常に新しい骨を保っています。しかし、加齢とともにこの2つの細胞のバランスが崩れると、骨密度が低下したり、質の悪い骨が残ってしまうのです。