口から入った食べ物は食道、胃を経由して腸に運ばれます。腸は小腸と大腸からなり、さらに小腸は十二指腸、空腸、回腸、大腸は盲腸、上行結腸、横行結腸、S字結腸、直腸にわかれています。
小腸の長さは約5mで、内部はヒダが敷き詰められており、ここで栄養素を消化・吸収しながら数時間かけて、大腸に送られます。大腸の長さは約1〜1.5mです。主に水分を吸収し、便を形成して排泄(はいせつ)します。
また、大腸には100〜120種の腸内細菌が約100兆個存在しています。重さにすると約1kg.もあり、糞便の1/3は菌の死骸(しがい)です。細菌には体に良い働きをする善玉菌と悪い働きをする悪玉菌、悪玉菌が増えると作用する日和見菌(ひよりみきん)にわけられます。
●善玉菌・・・ビフィズス菌など。腸内を酸性にし、悪玉菌の増殖を抑えています。有害な菌を攻撃したり、腸内で細菌が腐敗しないように防ぎ、免疫機能にも関わっています。
●悪玉菌・・・大腸菌など。腸内をアルカリ性にし、有害物質や発がん性物質などを作り出します。抵抗力を弱め、便秘や下痢を起こします。
●日和見菌・・・善玉菌でもなく、悪玉菌でもなく、普段は影響を及ぼすことなくおとなしい菌ですが、腸内バランスが崩れ、悪玉菌の活動が活発になると、悪玉菌の働きを応援するする菌です。
これらは常に増殖・死滅を繰り返しながらバランスをとることで、健康を保っているのです。しかし、腸は暴飲暴食やストレスの影響を受けやすく、この腸内バランスが崩れ、悪玉菌が増えると様々な病気をおこします。