鼻は空気を吸う呼吸器としてなくてはならない器官の一つですが、そのはたらきは大きく分けて3つあります。
@匂いを感じる働き・・・私たちには、動物よりは劣るもののモノの匂いを感じる「嗅覚」という機能があります。この嗅覚の仕組みは、空気中にある微小な匂いの物質が鼻呼吸と共に鼻腔に吸込まれ、その物質が鼻腔の一番奥にある嗅上皮というところに触れる事で、私たちは匂いとして感じるというものです。嗅覚がなくなってしまうと、食事をする時に風味を楽しむ事が出来なくなったり、また火事などの危機の迫る時にも煙の匂いに気づかないなどの不都合を生じます。
A空気中の異物が体内に入らないようにする働き・・・空気中には様々な異物(細菌・ウィルス・花粉・チリ)があり、それは呼吸と一緒に私たちの鼻腔にも入ってくるのですが、鼻毛や粘膜がその異物を取り除いてくれることで、肺に入る空気をキレイにしてくれています。また鼻水やくしゃみで異物を鼻腔の外へ出そうとする免疫機能も鼻にはあります。
B肺に入る空気の温度や湿度の調整をする働き・・・呼吸する前の空気がそのまま肺に入ってしまうと普通、空気は冷たくて乾燥しているため、肺にダメージを与えやすく良くありません。ですが鼻腔の狭く湿度の高い粘膜の間を空気が通ることで、空気は温度、湿度ともに高められ肺にダメージを与えない空気になります。