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血液の働き

血液は体重の約8%を占め、赤血球・白血球・血小板からなる血球成分と、血漿(けっしょう)からなる液体成分から出来ています。血球成分は幹細胞が分化したもので、骨の中にある骨髄で生成され、それぞれ働きがあります。

赤血球は細い血管でも形を変えながら、人間にとって必要不可欠な酸素や栄養素を全身の各組織に運び、不要な二酸化炭素を排出します。血液が赤く見えるのは、赤血球にヘモグロビンと言う血色素が含まれているからで、ヘモグロビンの生成には鉄分が使われます。

白血球は体外から侵入した細菌やウイルスから体を守る役目があります。白血球には、好中球、単球、リンパ球、好酸球、好塩基球があり、それぞれが違う形、働き(※1)を持っています。血小板は出血があると、その血管壁に集まって止血します。

残りは血漿で、成分は少量の脂質、糖質、塩類を除くとほとんどたんぱく質です。たんぱく質の中でもアルブミンが多くを占め、栄養分の運搬や供給、老廃物を排出する働きがあります。グロブリンは免疫に関与し、白血球とともに異物から体を守る役割があります。

血液は血管外に出ると固まりますが、これは血漿中のフィブリノーゲンというたんぱく質が血小板や血中の凝固因子の働きを得て、フィブリンに変わるからです。血漿からフィブリンを取り除いたものを血清(けっせい)といいます。

※1
単球
血管から組織に移行して、マクロファージとなり、異物に反応してリンパ球に信号を出したり、異物を食べてしまう貪食細胞。

リンパ球
リンパ節で作られ、異物に対して抗体を作って防御したり、攻撃する役割を持つ

好酸球、好塩基球
アレルギー反応や免疫反応に関与している細胞。