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胃の働き

胃は空腹時は平たくなっており、食べ物が入ると約2Lまで膨れますが、胃には食べ物が逆流しないようにいくつかの防止機構が備わっています。食物を運ぶ筋肉の運動(ぜん動運動)やそら豆のような形もそのひとつです。
また胃と食道の境を噴門、胃と十二指腸の境を幽門(ゆうもん)といいますが、普段は閉じて、食物が出入りする時だけ開くことで逆流を防止する仕組みになっています。胃の働きは以下の通りです。

1.食物の消化を助ける
2.貯蔵する
3.食物と胃酸を混ぜ合わせる
4.細菌を殺菌する

まず、口から摂取された食べ物は歯で噛み砕かれ、食道を通って噴門から胃に運ばれます。胃は、いったん食べ物を貯蔵し、胃腺から分泌した胃液と混ぜ合わせて消化しやすい粥状にします。そして、少しずつ、ぜん動運動によって十二指腸に送っていきます。

胃液には、たんぱく質を分解するペプシノーゲン〈ペプシン〉や食物と一緒に摂取した細菌を殺菌する胃酸が含まれていますが、胃酸は強い酸性なので、粘液を分泌して薄い膜をつくり、自らを守っています。胃は消化の下準備が行われるところですが、少量のアルコール以外は吸収する働きはありません。