正式には「伝染性紅斑」といいますが、この病気にかかると頬がりんごの様に真っ赤になる事から「りんご病」と云われています。りんご病は4〜6年毎に流行り、時期は春先から初夏までが多いようです。
りんご病は、子供がかかる病気と思われていますが、実は大人になってもかかるのです。症状は子供と大人では異なり、しかも、大人の方が症状が重いのです!ここでは、大人の場合を中心にを取り上げていきます
<原因と感染>
この病気は「ヒトパルボウイルスB19」というウィルスによる「感染症」です。感染は、発症している人の咳やくしゃみなどを吸い込む事で感染する「飛沫感染」によるものがほとんどです。
このウィルスには潜伏期間があり、りんご病の特徴である発疹の症状が現れた頃には感染力は失っています。ですので、発疹の症状が現れた時には、自宅待機(隔離)の必要はないので、通常通りの生活を送って問題はありません。
因みに、感染力が一番強いのは、発疹の症状が現れる一週間前です。この頃は微熱や頭痛などの風邪の様な症状が現れます。大人の人が感染するルートは、お子さんをお持ちのお母さんが多いようです。学校などで子供がりんご病に感染し、それがお母さんにうつったというパターンです。
りんご病は治る病気なので、本来は決して怖い病気ではありません。ですが「妊婦さん」にとっては、とても怖い病気となります!妊娠中にりんご病に感染すると、胎児が重度の貧血を起こしてしまい、胎児水腫(胎児が水膨になっている状態)や早期流産する事があります。
りんご病が流行っている時や、周りにかかっている人がいる場合には、病院に行って診察を受けましょう。他のルートとしては、スイミングスクールやプールでの感染です。
りんご病は一回感染すると免疫を持つ為、二度とかからないと云われていますが、実際の所、よく分かっていないようです。なので、一度感染した人でも、周りにかかった人がいる場合やこの病気が流行った時には、注意が必要かと思います。
<症状>
りんご病の特徴的な症状は、「頬が真っ赤になる」事ですが、これは子供に多く現れる症状で、大人ではその症状はあまり見られません。大人に現れる特徴的な症状とは「発疹」で、赤い斑点、レース状のまだら模様、丘疹が、手、腕、太ももに現れます。
そして、この発疹が現れた頃から、かゆみや指、膝、膝、腰の痛みといった関節痛やが強くなる事があります。酷い場合、指が曲がりにくかったり、階段の昇り降りがつらくなったりして、日常生活に支障をきたす事もあります。この様な症状から、大人のりんご病は、他の病気と間違われやすいのです。
<治療>
発疹や関節痛などの症状は、大体1週間位で自然に治まってきます。ですが、大人の場合は症状が長引いたり、一旦治まってもまたぶり返す事が多いのです。それもいつまでも続く訳ではなく、3〜4週間程度で治ります。症状は自然と治まってくるので心配はいりません。
治療方法ですが、この病気自体の治療はなく自然治癒となりますが、関節の痛みやかゆみが酷い場合は、薬が処方される事もあります。のではないでしょうか?なお、受診する医療機関は、呼吸器科もしくはアレルギー科です。