骨粗鬆症は骨密度(骨塩量)が減少した状態で、骨がスカスカになり、骨折しやすくなる病気です。骨は古くなった骨を壊す破骨細胞と、その部分に新しい骨を再生する骨芽細胞が常に骨代謝を行っていますが、この二つのバランスが崩れて、破骨細胞が優先すると、骨破壊がすすみます。
加齢に伴っておこる骨の老化ですが、特に閉経後の女性に多く、性ホルモンの関与が考えられています。
<原因>
@カルシウムの摂取不足
カルシウムが減少すると、骨の形成不全がおこります。
A性ホルモンの減少
性ホルモンは骨形成を促進させる働きがあります。
BビタミンDの摂取不足
ビタミンDは、カルシウムの吸収を促進させ、骨に沈着させる働きがあります。
C運動不足
適度な運動をすることは、丈夫な骨をつくります。
<治療法>
不足しているカルシウムやビタミンDを補給することです。カルシウムは牛乳、煮干、ひじき、ごまなどに多く含まれており、ビタミンDはまぐろ、うなぎ、しめじに多く含まれています。ビタミンDは日光照射によって合成されるものですが、外出が少ない人は、食事で摂取しなければいけません。
また、食事での十分な摂取が困難であれば、カルシウム製剤、活性ビタミンD、カルシトニン(ホルモン剤)、女性ホルモンを使用します。予防としては運動や日光浴、食事による摂取を行い、若いときから丈夫な骨を蓄えておくことです。