虫垂(ちゅうすい)とは、大腸の一部である盲腸の先端から5cmほど伸びた腸のことで、ここに炎症が起こり、腫れ・膿を持つのが虫垂炎です。
原因ははっきりしていませんが、糞便などが詰まって虫垂内腔に閉鎖や狭窄(きょうさく)が起こり、血流が悪くなって、リンパ組織に腸内細菌が感染するからと考えられています。
また、暴飲暴食も関係しているようです。症状は、腹痛、悪心、発熱や嘔吐(おうと)があり、腹痛はお腹の上部から右下腹部に移行し、お腹をかかえるほどの痛みがあります。悪化すると破裂して、膿が周辺に流れると腹膜炎を起こします。
<治療法>
診断は、血液検査、腹部x線検査、超音波検査、CT検査を状況に応じて行い、炎症の有無、状態、膿の排出などを確認します。
検査で、症状が軽い場合は一般に”ちらす”と言われる抗生物質を用いた治療で治癒することもありますが、再発の確率が高いので、ほとんどは手術によって虫垂を切除しますが、破裂して膿が腹部に流れ出ている場合は、細い管を入れて膿を排出しなければいけません。