鼻のガンの中でも最も多いのが上顎(じょうがく)ガンです。高齢の男性に多いガンで、ごく初期にはあまり症状がありません。進行するにつれて鼻づまりや鼻出血などの症状にはじまり、上顎の痛みや頭痛が出てきます。また片側の頬の腫れなどで虫歯に間違えられることもしばしあります。
さらに症状が進行すると、眼球突出や、視覚症状、リンパ管の腫れなどが見られることもあります。ガンが進行するほど、手術後の顔の欠損が大きくなるため早期発見・早期治療が大切です。
治療は放射線療法と、上顎に栄養を送っている血管に管を入れ抗がん剤を入れる化学療法と、直接ガンを切除する手術療法の3つを組み合わせて行う三者併用療法が一般的です。早期であれば欠損を残さずに殆ど治療できますが、進行して欠損が出てしまう時は、その後の形成手術も必要になってきます。