チャーガは、サビアナタケ属サルノコシカケ科の一種で、白樺など主にカバノキ類に寄生するキノコです。ヨーロッパ・ロシアの北部に見られる大変生命力の強い耐寒性のキノコで、ロシア語名をЧАГА(チャガ)といい、「シベリア霊芝」とも呼ばれています。
学名は「Fuscopiria Obliqua」で子実体と菌核からなっており、菌核のことをチャーガ「Chaga」・「Tchaga」と言います。日本でも北海道などの一部の白樺にしか寄生しません。和名はカバノアナタケと言い、アイヌ民族が生薬として利用していたと言われています。
白樺の幹に寄生するのが特徴で、白樺の樹液をすべて吸収して成長するため、寄生した白樺の木は枯れてしまうことから、「古い幹にできるキノコの様なコブ」と言われています。
チャーガは樹皮の枝の折れた跡や、樹皮の破損した所にチャーガの胞子が付着し、白樺の養分を吸い続け10〜15年間かけて、 3〜5kg位まで成長します。子実体は、普通見られるキノコの傘の形とは違い、樹皮の下に薄く平たく広がっています。
寄生された木の樹皮の下には、細長く平たいキノコの褐色果実体ができ、また樹皮の表面では実を結ばないキノコ形成体が繁殖します。表面は黒くごつごつしており、縦横に深い溝が見られ、その下に褐色の粒状組織が存在し、それが、チャーガの主要成分を作り出しています。
ロシアのノーベル賞作家、ソルジェニツィンの作品「ガン病棟」にチャーガが登場し、注目されるようになりました。ロシアでは薬品にも使用されており、チャーガを煎じてお茶の代わりに飲んでいる地方では昔からガン患者が少ないと言われています。
<効能・効果>
チャーガは白樺の木に寄生し、白樺の樹液を栄養として、最終的には木を枯らしてしまうほど吸い取ってしまいます。白樺の樹液にはビタミンA、B6、B12、ミネラルが含まれており、それに加えて、チャーガ自身のキノコ特有の成分が作用するのですから、他のキノコにはない有効成分を持っているといわれています。
チャーガに含まれるビタミンAやキノコ類が持つ特有の成分であるリグニンがマクロファージを活性化し、がん細胞などの異物を体内で発見すると貪食し、がん細胞を撃退する為、ガンの抑制など抗腫瘍効果が期待できます。
また、リグニンにはHIV(エイズ)ウイルスの増殖を抑制することもわかっています。豊富なミネラル、βーカロテンには抗酸化作用があり、チャーガには、アガリクスの23倍の抗酸化作用があると言われています。
チャーガを摂取するとSOD(スーパー・オキシド・ディスムターゼ)という酵素が活性され、万病の原因と言われる活性酸素を除去します。このSOD活性により、アトピー皮膚炎などのアレルギーにもビタミンCを一緒に摂ることで効果的です。
多糖類βーDグルガンが血中の悪玉コレステロールを減少させ、食物繊維が正常化して、血液をサラサラにします。血糖値を抑える効果もあるので、高血圧や、糖尿病、動脈硬化など生活習慣病にも期待できるようです。