スピルリナは、今から30億年以上も昔から生息している最古の植物です。水前寺ノリなどと同じ藍藻類の仲間で、クロロフィルa、カロテン、フィコシアニン、キサントフィルなどの色素が入っている為、緑青色に見えます。
アフリカや中南米などの亜熱帯地方の高温、高塩分、高アルカリ性の淡水湖という他の植物が繁殖しにくい環境の中で生息してきました。大きさは、0.3〜0.5ミリ程度で、らせん状の形状をしており、スピルリナは、ラテン語で「らせん」「ねじれ」を意味するSpiraから名づけられました。
昔から食用とされており、アフリカのチャド湖周辺の人々は自生しているスピルリナを常食していたという記録も残っています。
世界的に有名になったのは、1964年、植物学者のジャン・レオナールがアフリカのチャドで、「ダイエ」と呼ばれる青緑色の緑色の乾パンを見つけ、調査した結果、それがスピルリナから作られていることがわかってからです。
その後、1967年に応用微生物学会国際会議が開催され、スピリナが注目されるようになってからは、日本でも1970年代中頃より研究が行われ、健康食品として販売されるようになりました。世界でもNASAが注目し、宇宙食として研究が進められているなど未来の食品として利用されようとしています。
と言うのも、スピルリナにはタンパク質、糖質、脂肪酸ビタミン、カルシウム・鉄などのミネラル、ベータカロチンなどの栄養素が豊富に含まれているので、少しの量で緑黄色野菜の栄養成分を十分補うことができるのです。
栄養価が問われる宇宙食には最適な食品と言えるでしょう。また、多細胞なので、細胞膜が柔らかく、消化されやすい(=吸収されやすい)のも特性です。
<効能・効果>
偏食、環境汚染、生活習慣の乱れなどは体内の活性酸素を増加、酸化させるため、病気に対する抵抗力(免疫力)が低下し、様々な病気の原因となっています。
スピルリナの色素成分となっているフィコシアニンには、活性酸素やコレステロールの酸化を防ぐ抗酸化作用があることがわかっており、免疫力を高め、ウイルス・細菌への抵抗力をつけます。マクロファージを活性化する免疫賦活の働きがガンの予防・抑制に作用し、Β-カロチンにも同じような効果があります。
スピルリナに含まれる成分の50%はタンパク質ですが、タンパク質や、ビタミンは肝臓の機能を向上させ(肝臓病、肝炎)、糖尿病、動脈硬化、高血圧などの生活習慣病や、脳卒中、リウマチにも効果があります。鉄分を多く含むので、貧血にも効果的です。
豊富な葉緑素(クロロフィル)は胃炎、膵炎、胃潰瘍の症状を緩和し、食物繊維が腸内環境を整え、ダイオキシンを体内から排出することもわかっています。細胞を活性化し、皮膚の老化を防ぎ、肌荒れや肌の老化を防止になります。また、スピルリナは消化・吸収がよく、必須アミノ酸が含まれているので、栄養補給目的でも利用されてます。