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健康食品 - 乳酸菌

乳糖やブドウ糖を分解して増殖する際に、大量の乳酸を作り出す細菌の総称です。私達の腸内には、約100種類、約100兆個もの細菌が住んでおり、合計すると約1kg以上にもなります。この集団を腸内菌叢といい、常に分裂と死滅を繰り返しながらほぼ同じ数を保っています。

この細菌は体に良い働きをする「善玉菌」体に悪い働きをする「悪玉菌」抵抗力が落ちると病原菌になる「日和菌」に分けられます。普段はバランスが保たれ健康な状態ですが、近年、食生活の欧米化により脂質、タンパク質の摂取が増えたことや、ストレス、加齢などでも悪玉菌の量が増え、様々な病気の原因となっています。

乳酸菌は善玉菌の一種で悪玉菌の増殖を抑制すると言われ、約40種類の善玉菌が存在しています。乳酸菌は形状から球状の乳酸球菌、棒状の乳酸桿菌、Y字型のビフィズス菌に分けられ、さらに菌属・菌種・菌株という項目で細かく分けられています。

また、乳酸桿菌や乳酸球菌のように空気(酸素)のあるなしに関わらず生育するものを通性嫌気性菌(好気性菌)ビフィズス菌のように空気のあるところでは生育できないものを偏性嫌気性菌(嫌気性菌)と分類されます。

乳酸菌を発見したのは、フランスの微生物学者ルイ・パスツールです(1857年)。ワイン醸造業者の依頼でアルコールが腐敗する原因の追究をしている時に、乳酸菌の存在を発見しました。

パスツールは食品の発酵や腐敗は微生物の作用によるもので、微生物の種類によって、発酵・腐敗の仕方が違うということも明らかにしました。乳酸菌も利用目的に合わせて乳酸菌の種類が異なります。

ヨーグルトやチーズなど動物に由来するものは「動物性乳酸菌」、漬物やお酒など穀物、果物の植物に由来しているものは「植物性乳酸菌」と呼ばれています。自然界のあらゆるところに存在していますが、すべてが人間の腸内で生きられるものではありません。

ヨーグルトなどの乳酸菌は、ほぼ100%胃酸で死んでしまいます。しかし、善玉菌の餌となって、善玉菌の増殖に役立つので、様々な効果につながっているのです。

<効能・効果>
乳酸菌には乳酸のみをつくるホモタイプと乳酸と酢酸をつくるヘテロタイプがあります。乳酸菌が腸まで届くと善玉菌が増え、大腸菌やウェルッシュ菌などの悪玉菌の増殖を防ぐので、腸内環境を整えます。善玉菌が増えることによって乳酸や酢酸が腸の運動を活発にし、便秘や下痢の予防になります。

腸だけでなく体全体の機能を正常化する働きがあり、体内に侵入してきたものが異物か必要なものか判断する力がつきます。これは、体内に入ってきた異物に対して過剰な攻撃をするときに起こるアレルギー反応を抑える効果があります。

また、免疫力を高め、NK細胞を活性化する働きがあるので、風邪やガンの予防・抑制になります。乳酸桿菌には血圧降下作用や腸内に入ったコレステロールを腸壁から吸収しにくくする作用があり、ビタミンB群、葉酸などビタミンの合成にも役立っています。

しかし、乳酸菌が生きて腸まで辿り着くことが必要となります。乳酸菌の中でも動物性より植物性の方が酸やアルカリに強く、ほとんどがどんな環境でも生きることができます。乳酸菌のように生きたまま腸に届いて腸内環境を整え、体の防御機能を高める作用を「プロバイオティクス」効果といいます。

排便量の2/3は菌で、1gあたり3000億〜5000億の腸内細菌が存在します。乳酸菌はこれらの有害な腸内細菌や発ガン物質の排泄を促すのです。この効果を高めるには乳酸菌を増やすことです。

腸内に持っている乳酸菌を増やすには食物繊維やオリゴ糖が適しています。特にオリゴ糖はビフィズス菌の好物で、悪玉には利用されにくく消化吸収もされにくいのでビフィズス菌の増殖を促進させるのです。