酵素とは生き物が体内で化学反応を触媒し作り出すタンパク質(高分子化合物)です。私達は生まれてから生きていく中で、体内に様々な化学反応が起こっています。食べ物を取り入れて、消化する・栄養を吸収する・合成する・不純物を排泄するなどといった反応。
他にも、生体内で起こるほとんどの化学反応に酵素は必要なものなのです。つまり、酵素は人間にとっても必要不可欠と言えます。酵素が科学反応を起こす際に作用する物質を基質といいます。
酵素には基質が結合するための活性部位があり、活性部位は、特定のものとしか反応を示しません。これは酵素の性質で、基質特異性といいます。ひとつの酵素からはひとつの基質の働きしかしません。
酵素は
(1)加水分解酵素:脂肪を分解するリパーゼ、でん粉を消化するアミラーゼ、タンパク質を消化するプロテアーゼ
(2)脱水・脱離酵素:リアーゼ
(3)転移酵素:キナーゼ
(4)異性体酵素:イソメラーゼ
(5)合成酵素:リガーゼ
(6)酸化還元酵素の6つに分類されます。
人間の体内には3000種類、量にすると60兆と言われています。しかし、酵素をつくる能力は遺伝子によって人それぞれ違い、生涯つくれる酵素の量は限られています。その限られた中でつくられた酵素は潜在酵素と呼ばれています。
潜在酵素は消化酵素と代謝酵素に分けられますが、これが不足すると免疫力が低下し、あらゆる病気を引き起こす原因になります。その為、酵素を補給しなければいけませんが、消化酵素と代謝酵素をなるべく減らさないようにするためには、食物酵素から取り入れるのが効果的です。
酵素は熱に弱く、60℃以上で全滅するので、肉や魚などの生ものが好ましいとされますが多く摂る場合は生野菜や果物 の方が適しています。他には納豆、ぬか、麹の漬物、みそ、ヨーグルトなどがあげられます。
<効能・効果>
酵素が不足すると免疫に対する機能が低下するため、アトピーなどのアレルギー、糖尿病、心臓病、老化、肩こりやガンまでも引き起こします。原因としては、環境汚染、添加物、ストレス、薬物、偏食などが考えられます。
不足した酵素は生の食品酵素で補わなければいけませんが、折角の野菜や果物でも農薬がつかわれているものでは意味がありません。では、酵素を摂取することでどのような効果が得られるかというと、低下した免疫力を増強し、私達が本来持つ自然治癒力を高めます。
酵素が不足すると、免疫機能が低下するばかりでなく血液の流れが悪くなるため、血液はどろどろになり血液中に中性脂肪が増えます。そうすると、血流障害を起こし、血栓や動脈硬化の進行を促進させてしまいます。
酵素には血液循環促進作用があるので血液をサラサラにし、増えすぎた脂肪を取り除きます。そして、ホルモンや自律神経のバランスを整え、新陳代謝を活発にします。また肉料理などを食べた後にパイナップルなどの酵素を含む果物を食べると、消化吸収を促してくれます。整腸作用もあるので、便秘、下痢など消化不良にも効果的です。