池や水溜りなど私達の周りでも広く見られるクロレラは、31億年以上昔から幾多の地殻変動を経て、生き続けている非常に驚異的な生命力を持つ淡水性の緑藻の一種です。クロレラとは緑色の小さなものから名づけられたものです。
しかし、この小さな藻には長年生息してきただけの力があったのです。クロレラは、1890年にオランダの微生物学者バイエリング博士によって発見され、その後、クロレラを食料源に出来ないかとドイツや世界の光合成学者によって研究が進められてきました。
日本では昭和26年に米国カーネギー研究所のすすめで東大・田宮博教授が徳川生物研究所で研究を重ね、昭和34年に日本クロレラ研究所が設立されました。
クロレラは単細胞で形は球状または楕円形をしており、大きさは2〜10ミクロンで人間の赤血球より少し小さい位です。一つの細胞が20〜24時間ごとに分裂して増殖しますが、クロレラエキスは、この繁殖時にクロレラの葉緑体に多量につくられます。
このクロレラエキスの成分こそ酸性体質をアルカリ性に変え、病気にかかりにくくするといわれており、健康維持や病気の治療に役立っています。昔はたんぱく質の供給源とされていましたが、最近では抵抗力を高める栄養食品として期待されています。
八種類の必須アミノ酸を含むタンパク質だけでなく、アルカリ度も高く、豊富なビタミン、食物繊維、ミネラル、抗酸化作用の強いβ-カロチンやクロロフィルといった栄養素も含んでいます。中でもクロレラ生長因子(C,G,F)には、生物の成長を促し細胞を若返らせる効果が明らかになっています。
<効能・効果>
クロレラは60パーセント近いタンパク質を含んでおり、クロレラに豊富に含まれるクロロフィルは発ガン物質を吸着する作用があるので、肝臓ガン、乳ガン、皮膚ガンなどの予防に効果があることも報告されています。
クロレラエキスは酸性体質を弱アルカリ性体質に変え、外部から侵入する細菌やウィルスに対して免疫力をつけ、病気の予防や治療を促進します。また脂肪代謝を正常にするので、肥満の予防にもなります。
「S−ヌクレオチドペプチド」は赤血球の回復に役立ち、造血作用を活発化させるので貧血などに有効で、食物繊維はコレステロール値も下げます。その他、細胞が活性化され細胞の新陳代謝を盛んにする為、肝機能異常の改善や疲労回復にも有効です。
また酸化作用の強いβカロチンや目に対する生理効果があるルチンも多く含まれ白内障などに効果があることがわかっています。以上の他、胃潰瘍、水虫、糖尿病などに対する効果が報告されています。