「生きた化石」として知られているイチョウは2億5000万年前から何度も地殻変動を経て、現在まで生き続けている樹木です。この驚くべき生命力を持つイチョウの実は、銀杏として知られていますが、昔から日本では食用とされ、中国では喘息やアレルギーなどの民間治療に利用されていました。
主な産地としては日本、中国ですが日本には平安時代、中国に留学していた日本の僧が中国から種を持ち帰ったと言われています。イチョウ葉エキスが注目されるようになったのは、1960年代ドイツのシュワーベ博士がイチョウ葉エキスの抽出に成功し、薬効について研究を始めてからです。
30年以上前からドイツやフランスでは痴呆症などの脳機能障害の治療に医薬品として認められれており、イチョウ葉エキスの年間売り上げは常に上位を誇っています。アメリカでは、アルツハイマー症の患者の方を対象に臨床実験が行われた結果イチョウ葉エキスの成分が有効的だったことが報告されています。
イチョウ葉エキスの成分はフラボノイド24%ギンコライドなどのテルペン6%、その他はカテキン、プロアントシアニジンなどですが、主な作用に関わっているのは、フラボノイドです。フラボノイドには、フリーラジカル(活性酸素)消去作用、細胞膜強化・細胞活性作用、血管拡張作用があります。
イチョウ葉に含まれるフラボノイドは13種類で、6種類は二つのフラボノイドが結合した二重フラボンです。お互いが作用し様々な効果に関わっているようです。
<効能・効果>
私達の体内防衛の為に作られている活性酸素はストレスやウイルスの進入などで、増えすぎると健康な細胞までも破壊し、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病や老化の原因となります。イチョウ葉エキスの有効成分であるフラボノイドにはその活性酸素(フリーラジカル)を抑制する抗酸化作用があります。
血管性疾患に対しては、活性酸素によって損傷した血管を修復し、血管に弾力性を与え強化します。また、血管拡張作用により血流を増大することによって、脳の血液循環の改善や抹消血管系の血流障害を改善することから、研究を続けられてきた痴呆症だけでなく肩こり、冷え性などにも効果的です。
他の成分を見てみると、ビロバライドには、脳機能の不全改善作用があり、低下した記憶力の向上に効果があります。ギンコライドには、血小板活性化因子(PAF)を抑える作用があるので血栓を防止し、抗炎症作用から喘息・花粉症などのアレルギー改善にも期待できます。
他にも血流を良くすることで、体の疲れをとったり、弱った胃腸、肝臓機能の働きを活発にして正常な状態にしてくれます。