本文へスキップ

健康サーチは病気の症状や治療・対策についての情報サイトです。

網膜剥離Search


目の病気|網膜剥離

網膜は10層の膜でできており、目の一番奥にあります。一番上が網膜色素上皮で、残りの9層が神経網膜です。網膜剥離(もうまくはくり)は外傷や糖尿病から起こることもありますが、ほとんどは網膜が裂けたり、孔があく網膜裂孔によるものです。

網膜裂孔は加齢や近視が原因で通常ゼリー状である硝子体の液体部分(液化腔)が増え、硝子体自体が縮んでしまいます。硝子体が縮むと、網膜に硝子体の引っ張る力がかかり、やがて網膜に裂孔ができます。

そこから網膜色素上皮と神経網膜の間に硝子体の水分が入り込み、剥(は)がれることによって視力障害を起こします。このような網膜裂孔が原因で起こる網膜剥離を裂孔原性網膜剥離といいます。

初期症状では明るいところで視界の中に虫が飛んでいるようにみえたり〈飛蚊症〉、光があたっていない所で視界がチカチカします。〈光視症〉これらは裂孔ができて出血したり、硝子体が網膜を引っ張る時に起こる症状です。剥がれた後は視野の端に黒い幕がかかるようになり、次第にその膜が中心にると、視力障害が起こります。

<治療法>
網膜に裂孔が出来ていても、網膜が剥がれていない場合は裂孔の周囲をレーザーで焼いて裂孔をふさぎ、剥離が起こらないようにする方法があります。すでに剥離が起こっている場合は、裂孔がある部位や進行状況などによって手術が行なわれます。

手術には、眼球の外側からシリコンなどを縫い付け、裂孔がある眼球の一部を陥没させて網膜色素上皮と神経網膜をくっつける方法と、硝子体の中にガスを入れて膨らませ、その浮力で流れ出た液体成分を硝子体の中に戻して、剥がれ落ちた神経網膜を持ち上げ、網膜色素上皮とくっつける方法があります。

また、網膜を引っ張る硝子体を切開して離し、網膜が戻らない場合にもガスを注入します。そのため、術後はしばらくうつぶせの状態で過ごさなければなりません。網膜をくっつけた後は、レーザー凝固か冷凍凝固で裂孔をふさぎます。

<予防法>
近視の人や外傷、糖尿病がある人は定期検査を受け、飛蚊症、光視症に気づいたら放置せずにすぐ眼科で受診しましょう。