アレルギーをおこす原因となるものをアレルゲンといいますが、アレルゲンによって気管支が反応して粘膜に炎症を起こし、呼吸障害をまねく病気です。体内には、細菌やアレルゲンなどの異物(抗原)が入ってくると、それらに対して「抗体」を作り、排除する免疫機能が備わっています。
しかし、アレルギー体質に人は抗原を排除しようとする働きが過剰に起こり、気管支が過敏に反応して狭くなり、呼吸がしにくくなります。呼吸をすると、ヒューヒュー、ゼェーゼェーといった音が聞こえ、次第に呼吸困難の発作を起こします。また、酸素不足から唇や爪が紫色になるチアノーゼがあらわれます。
<原因>
遺伝的なものや環境の関与が考えられており、子供に多く、ほとんどは成人になると治ります。しかし、成人でも急に発症する人はいます。発作は特に季節では春と秋、時間的には夜間から早朝にかけてあらわれることが多く、温度や湿度の変化に敏感です。アレルゲンはほこり、ダニ、動物の毛、ふけ、タバコの煙、排気ガス、花粉などの他に、ストレス、風邪のウイルスなどからおこることもあります。
<治療・予防法>
気管支粘膜の炎症を抑えるために、予防的に吸入ステロイド剤、気管支拡張剤(テオフィリン製剤、β刺激剤)、抗アレルギー剤を使用し、発作が起こったときは症状にあわせて使用します。発作がとまらない、チアノーゼの症状がある、心拍や脈拍が多いなど、すぐに改善されな時はすぐに医師の診察を受けましょう。
予防としては、ほこりやダニなら掃除をこまめにしたりそのような場所には行かないなど、アレルゲンを特定し取り除く、避けることです。